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タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)とは?《国際税務》

 【2012年8月29日】
≪事例≫
この税制を説明する前に、国際間の税率の違いを利用した節税スキームをご紹介します。

日本の法人税率を40%、A国の税率も30%、B国の税率を10%とします。
日本にある親法人がA国の子法人(a社)に1,000の資金を貸し付け100の利息を受け取ったとします。
この場合100の受取利息に対して日本の法人税40が課税されます。

そこで、日本がB国に1,000を出資して子会社(b社)を設立します。
bがa社に1,000を貸し付け100の利息を受け取った場合、
b社はB国の法人税10が課税されます。
グループ全体で考えると30の節税となります。

このような税率の低い国を利用した租税回避制度を防止するための制度が
タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)です。
なおタックスヘイブン(tax haven)とは租税避難地の意味です。
タックスヘブン(tax heaven)、つまり税金天国ではありませんのでご注意下さい。

≪制度の概要≫
この制度は、タックスヘイブン国(法人税率20%以下の国)に本店所在地がある外国法人が、
日本の法人や個人によって50%超の株式を直接又は間接に保有されている場合が対象となり、
その外国法人の10%以上の株式を保有する株主に対して、
その持ち分に応じた所得をその株主のもともとの所得に合算されるという制度です。

※なお、このタックスヘイブン税制(昭和53年導入)は、
移転価格税制(昭和61年導入)や
過少資本税制(平成4年導入)よりも
ずっと以前から存在する制度です。

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