2021.06.20
ここまで5回にわたりポイントと税金関係について、所得税を中心にお話をしてきましたが、消費税の処理はどうなるのでしょうか。
一般の消費者の場合は関係ないのですが、消費税を納税している人は、取引ごとに、それが消費税がかかる取引なのか、それともかからない取引かを区分しなければなりません。
ここで支払いの際にポイントが問題になることがあります。
ポイントを使ってものを購入した場合は、消費税はどのように考えればいいのでしょうか。
例えば、1100円のものを買って、220円分をポイントを使って、880円を支払ったとします。
この場合、「値引きとなる」のか、「値引きではないとなる」のかで、消費税の処理が異なります。
値引きの場合、880円で買ったのと同じ。
と考えて、80円部分が消費税として控除対象となります。
値引きではない場合、1100円のうち、220円はポイントという財布から支払って、880円を通常の財布から支払っただけ。
と考えて、100円部分が消費税として控除対象となります。
これは、どのように見分ければいいのでしょうか??
実務的には、レシートを見て、「ポイント値引」とあれば値引き処理、「〇〇ポイント支払」とあれば値引きではない処理をします。
なかなか、難しいですよね・・・💦
この点、国税庁のHPにわかりやすい例が上がっておりましたので、以下の<レシート表記の例>をご参照下さい。
値引きと支払いの表記が異なっていますね。
以上の場合ごとの消費税の金額を表にまとめました。
状況によって金額が変わるのも、なかなか難しいです。
値引きの場合 | 値引きの場合 | 値引きではない場合 |
購入金額 | 1100円 | |
ポイント使用 | 220円 | |
支払った金額 | 880円 | |
レシートの表記 | 「ポイント値引」 (上記例の①) |
「〇〇ポイント支払」 (上記例の②) |
状況 | 880円で買ったのと同じ | 1100円のうち、220円はポイントという財布から支払って、880円を通常の財布から支払った |
消費税として控除対象になる金額 | 80円部分 | 100円部分 |
ポイントと税金については、以下のブログもあります。ぜひ参考にしてくださいね。
・ポイントと税金の関係について
→ポイントの税金①(基本編:ポイントに税金はかかる?非課税?)
・ポイント投資をした時の課税関係は?
→ポイントと税金②(ポイント投資)
・医療費控除の対象となる風邪薬代をポイントで購入した時の課税関係は?
→ポイントと税金③(風邪薬と医療費控除)
・マイナポイントの課税関係は?
→ポイントの税金④(取得時点で税金がかかるケース)
・ポイントがたまった時には税金はかからず、使ったときに一時所得になる・・・とは?
→ポイントの税金⑤(一時所得)
・ポイントを使ってものを購入した場合の消費税は?
→ポイントと税金⑥(消費税の処理)
・ポイントを使ったときに所得税の一時所得になるケースとは?
→ポイントと税金⑦(ポイント投資で一時所得が発生?)
・ポイントに係る税金の新聞掲載
→ポイントと税金⑧(朝日新聞掲載)
・自己発行ポイントと費用の認識
→ポイントと税金⑨(未使用の自己発行ポイントと費用の認識)
ここまで5回にわたりポイントと税金関係について、所得税を中心にお話をしてきましたが、消費税の処理はどうなるのでしょうか。 一般の消費者の場合は関係ないのですが、…(続きを読む)
PCA会計は、消費税区分を細かく設定でき、プロ仕様の非常に優秀な会計ソフトと言えます。 いつも大変お世話になっております。 今回は、そのPCA会計…(続きを読む)
インターネットで仕入れをした場合などの領収書の保管について紹介します。 領収書の印紙税について インターネットでの仕入れで送られた領収書について、印紙税はどうな…(続きを読む)
お金を借りた際に税金はかかりません。 また、返したお金は、経費にできません。 これは、個人間での貸し借りでも、銀行から借りた場合でも同じです。 借り入れても税金…(続きを読む)
「マイナンバーカードをご存じですか?」😃 とお聞きすると、 「私は、マイナンバーを作っていません。」😎 とおっしゃる方もいますが、 マイナンバーは、すでに全国民…(続きを読む)