国税庁から最新の「令和8年版 宗教法人の税務」パンフレットが公開されました。宗教法人は一般の営利法人とは異なる特有の税務ルールがあり、正しく理解しておくことが重要です。
本パンフレットでは、源泉所得税、法人税、消費税、印紙税など、宗教法人が特に注意すべき事項が網羅されています。今回はその主要なポイントを簡潔にご紹介します。
1. 源泉所得税:個人と法人の区分を明確に
宗教法人も一般の企業と同様に「源泉徴収義務者」となります 。
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会計の区分: 住職個人の家計と宗教法人の会計を明確に分ける必要があります 。
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給与と現物給与: 僧侶や職員への給与だけでなく、食事の提供や学費の負担なども「現物給与」として源泉徴収の対象になる場合があります 。ただし、職務上必要な法衣の支給などは対象外です 。
2. 法人税:収益事業への課税
宗教法人は、法令で定められた「34種類の収益事業」から生じた所得に対してのみ法人税が課税されます 。
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一定のポイント: お守りやお札の頒布は原則不課税ですが、一般物品(絵はがきや線香等)を通常の価格で販売する場合は収益事業に該当します 。
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区分経理: 収益事業を行う場合は、それ以外の事業と経理を分けて管理しなければなりません 。
3. 消費税:インボイス制度への対応
令和5年10月から開始されたインボイス制度についても触れられています。
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納税義務: 葬儀や法要の布施、お守りの提供などは「不課税」ですが、駐車場の経営や物品販売などは「課税」対象です 。
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インボイス登録: 取引先(駐車場利用者など)から登録を求められる場合があるため、登録の要否を検討する必要があります 。
4. 印紙税:領収証は非課税
宗教法人が作成する領収証には、印紙税は課税されません 。
ただし、墓地の使用契約書や工事請負契約書などは課税対象となるため注意が必要です 。
詳細については、以下のPDF資料を直接ご確認ください。複雑な判断が必要な場合は、ぜひ当事務所までお気軽にご相談ください。
